たとえ偏執的であっても、和志は自分への興味をハッキリと態度で示してくれた。 脚という官能的なパーツに、好奇心を露わにしてくれたのだ。 和志は机の上に顔を向けながらも、セミロングのスカートからのぞく脚にチラチラと視線を投げてくる。(フフフ、そんなに私の脚が好きなの?) 和志の瞳を弄ぶように、美紗は二度三度なまめかしく美脚を交差させると、静かに踵をかえした。 和志の傍らを通り、入口からは一番奥の、課長席へと歩いてゆく。ネットリと絡みつくような眼差しが、一緒についてくるのが分かる。