著者名:
佐々木禎子 | |
平野美紀(ひらの・よしのり)と板倉達也(いたくら・たつや)は、親ぐるみで交際のある幼なじみ。同じ高校に通う二人は、保育園時代から数えれば、なんと零歳より十七年のつきあいだ。でも今ではさほど親しくはない。 なのに、美紀は親の留守をあずかる達也の家に一週間泊まるよういわれて戸惑ってしまう。幼なじみの引き立て役に甘んじるのがイヤで距離を置くようにしたのは自分だが、それだけではない。美紀には、知られたくない認めたくない彼への別の気持ちがあったのだ。 久しぶりに会う達也は何を思っているのだろうか。出されたコーヒーが美紀には微妙に苦い味に思えた。今夜から始まる二人だけの一週間にいったい何が起きるのか…!? 大人への扉を開く鮮烈な一編。単行本未収録作品。
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