著者名:
鹿住槇 | |
商事会社勤務の森雪隼人(もりゆき・はやと)は仙台支店に出向していた。そこで入社予定のバイト青年、沖倉碧(おきくら・みどり)と出合い、気に入って面倒を見る。あか抜けた今風の大学生で、縁故採用ではあったが必死に仕事を覚えようとするけなげさがあったのだ。二人は仕事帰りに食事や飲みにいくなど親しさを増していく。なぜか碧は二人きりになると隼人の恋愛関係を聞きたがった。過去の恋の痛手を今も負っている隼人は、「俺の恋愛感情は在庫切れ」だと話す。 そんなある晩、碧に好きだと告白さる。隼人は同性からのアプローチに面食らったが、泊めてくださいとすがる彼を振りはらえなかった。しかし事の後、隼人は夜中の碧の不審な行動に目を覚ます。青空のように美しい青年はある事情を抱えていた。そのあまりの意外さに驚愕する隼人だったが−−。 杜の都仙台でくり広げられる清烈で情熱的なサラリーマンの恋物語、連作全三編収録。
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