著者名:
バーバラ片桐 | |
政治家である叔父の秘書をつとめている成田潮(なりた・うしお)は、こともあろうに同僚から辱しめを受けた。たんに美貌の青年だからではない。有能にして代議士の身内だが甥にすぎないという微妙な立場も作用していた。妬まれ邪魔な存在と目されることもありうるのだ。心身ともにストレスの極限に達し夜道をさまよう潮を助けたのは、高級車を運転する通りがかりの若い紳士だった。西崎秀嗣(にしざき・ひでつぐ)という紳士の暖かい対応に、潮はひととき癒された。 しかし彼が西崎組の組長と分かったときから、公私ともにリスクを背負わされることになる。西崎が求めたなかには体の癒着もあったのだ。心では反発する潮、だがその心までものにしたがる西崎の態度は職業柄ゆえなのか、それともあるいは−−? 表と裏の社会を司る男たちが頭脳と体でくり広げるBLコンゲームの世界! 著者らしいリーダビリティが十分に発揮された力作。
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