著者名:
北山悦史 | |
義弟の指が柔肌を這い、強引に乳房をまさぐってきた。その手はやがて下着の中に忍び込み、女の敏感な蕾と花びらを撫でまわす。隣では夫が寝ているというのに――。異常な情況にもかかわらず、明日美は昂ぶりを抑えることができず、密かに蜜を滲ませてしまう。ブリーキの利かなくなった義弟は、勃起したモノを掴み出し、ためらいもなく侵入してくる。ともすれば甘い声が漏れそうになるのを、若妻は懸命に押し殺した。夫に気づかれることだけは、どうにか避けられたが、義弟がそんな無謀な行為に及んだのは、三年前に明日美自身がふとした出来心で彼にイタズラしたことが原因だった。だが、それはおぞましくも淫らな性宴のプロローグに過ぎなかった。
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