著者名:
童門冬二 | |
長い年月を経て生き残ってきた名言には、それなりの生命力がある。言葉のパワーがときに私たちを勇気づけ、ときには癒し、そして知恵を与えてくれる。本書はそうした歴史上の偉人や名将たちの言葉を集大成したものである。登場するのは、沢庵、親鸞、日蓮といった名僧から、聖徳太子、上杉鷹山、勝海舟といった名政治家、紫式部、吉田兼好、松尾芭蕉といった文化人、織田信長、上杉謙信、小早川隆景といった名将、そしてクラーク博士まで多岐にわたる。たとえば黒田如水曰く「分別過ぐれば、大事の合戦は成し難し(考えすぎは決断力が鈍り、結局は時機を逸してしまう)」。あるいは吉田兼好曰く「よき細工は少し鈍き刀を使ふといふ(よい工芸品をつくるには、鋭い道具よりむしろ鈍い道具を使ったほうがよい)」などなど、人生体験からにじみ出た言葉が並ぶ。一冊手元に置いておけば、人生の友として必ず役に立つ本である。
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