著者名:
矢月秀作 | |
「君、知ってるか?」裸の男は、女を見下ろした。女も全裸だった。猿ぐつわを噛まされ、ベッドの支柱に、両手足を縛りつけられている。女は手足をバタつかせていた。豊満な乳房が揺らぐ。しかしベッドが軋むだけで、両手足首を拘束した皮紐はビクともしなかった。やがて男は、右手でサイドテーブルに置いてあったナイフを取り……。聖女を求め、惨殺を繰り返す男。そして、決して悪を許すことができない警察官。いったい、犯人は誰なのか。謎が謎を、そして事件が別の事件を生む。終わることのない殺戮ゲームの果てに待っていた、驚愕の結末とは。奇才矢月秀作が放つ、異色の官能サスペンス。
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