著者名:
森田りょう | |
ピアニストを目指す音楽臨時講師の椎名は、仕事で母校に立ち寄った麻生と五年ぶりに出会う。 久しぶりの再会に会話が弾むが、麻生は椎名の薬指に光る婚約指輪に気づいた。ショックを隠しきれない麻生は、その相手が伊藤だと分かり、愕然とする。「よりにもよって、一番大嫌いだった伊藤が椎名の婚約者だなんて……」 麻生は、椎名に対する気持ちを押し殺そうとする。だが、そんなある日、麻生は伊藤から思いもよらない言葉を聞いてしまう。 「アイツは俺が買った」 ほくそ笑む伊藤に、苛立ちを覚える麻生。 椎名、お前はそれで幸せなのか?もしも、この指輪が偽りの愛であるならば……俺はお前を奪い去りたい……。 地方紙にて連載されていた、著者初の切ない純愛小説。
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