ジュエリーデザイナーとして学ぶため、イギリスにやってきた冬口由良。人と関わることが苦手な彼だったが、同じフラットに住む同居人・春日佳哉にだけは、彼のおだやかな物腰のせいかそれとも一回りという年齢差のせいか、安心できる居心地のよさを感じていた。だが、春日が日本へ帰国する日が近づき、なぜか不安定な自分の心に冬口は戸惑う。……こんな気持ちは知らない、どんな言葉にしていいのかわからない。でも……。