著者名:
福田素子 | |
さまざまな家族の姿を感動的に描くヒューマンドラマ。郷里を捨て上京した山崎咲実(やまざき・さくみ)は、絵本作家の夢をあきらめOLとなり、社内不倫の末に妊娠中絶、会社を追われてしまう。絶望の淵に立たされた咲実は自殺を考えるが、夜が更けても公園に残っている幼い兄妹・裕也(ゆうや)とミカが気になり声をかける。帰る家がないと言い、お腹をすかせていた2人に優しく接する咲実に、裕也は「おかあさんになって」と哀願する。動揺する咲実だったが、裕也の瞳の中に自分と同じ絶望を感じとり……!?表題作他、雑誌やテレビの中の“幸せな家庭”に憧れ、それを“お手本”に生きてきた女性が、本当の“幸せ”を掴むまでを描いた「幸せカタログ」など4編を収録。“家族”をテーマに、著者の優しい視点が温かい連作集。
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