著者名:
あさのあつこ | |
戦時色濃くなる昭和18年夏、ある温泉街の一室で、女学校三年生の三扶美は、思いがけず手に入った闇物資の美しい洋服生地でブラウスを縫い始める。女学校のマドンナ・和美、韋駄天の詠子、あくびが似合う則子…美しいものへの渇望を抑えきれない少女たち。しかし、そんな四人にも、学徒勤労令が発令。それぞれの運命をたどることに。戦争という抗うことのできない時代のなかで、夢と憧れを胸に生きようとする少女たちの青春を丁寧に紡ぎ出した、まったくあたらしい戦争文学の誕生です。あさのあつこが、初めて「太平洋戦争」を描いた、心ゆさぶる“戦時下”青春小説。「現代の日本でたたかっている少女たちに、この物語を贈ります――あさのあつこ」
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