山でひとり暮らしをしていた友那は雪の中に倒れていた一人の青年を救う。記憶喪失の彼を「蕗」と呼び、ともに過ごした冬は貧しいながらも楽しかった。だが出逢いと同様、蕗はある日、突然姿を消してしまった。偶然再会した蕗は伯爵家の当主・護江綾人と名乗り、友那など知らないと言う。彼が蕗なのか確かめたい友那は綾人に仕えたいと申し出るのだが、命じられたのは夜伽の相手で…。 ※イラストは含まれていません