著者名:
青海紫/北沢きょう | |
「神官になって、両国の平和維持に貢献する」それが私、アディーラの目標。海の国リマニ帝国と、竜を持つハーリカ王国は、文化が異なり古より仲が悪い。その間を取り持つためにできたのが「教区」。私はハーリカで生まれ、教区で育ちました。神官たちは両国のトップと深く関わるため、「響技」を習います。そして16歳の誕生日の今日、響技のレッスンが始まったのです。未知の体験に心も身体も緊張の連続なのに、身の回りの世話をしてくれているカイはこのところなにか不機嫌で……どうしてなんだろう?それでも必死に「響技」のレッスンを受けていたある日、とある事実が発覚し……私をめぐって権力者たちが争奪戦を始めたのです。リマニ帝国では、「神官になったらもらいに行く」とずっと公言していた皇太子が、あの手この手で私に襲いかかってくる。彫刻のように美しく優しげだと評判だけど、私には単なるストーカー。ぽっちゃり&無神経王子がセクハラしてくるハーリカ王国には帰りづらい。私を匿ってくれるイケオジのヴァイツ公も、なにやら思惑がありそう。信頼できるのは小さい頃から一緒にいるカイだけだけど……。私はいったい、どこへ行けばいいの?
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