十八年という歳月が流れ去ってしまった今でも、僕はあの草原の風景をはっきりと思い出すことができるーー。1969年、大学生の僕、死んだ友人の彼女だった直子、そして同じ学部の緑、それぞれの欠落と悲しみーー37歳になった僕は、機内に流れるビートルズのメロディーに18年前のあの日々を思い出し、激しく心をかき乱されていた。時代も国境も越えて読み継がれる世界的名作、ついに電子書籍に。