化粧品メーカーの研究部に勤める秋山箱理の肩には、目に見えないゆでだこの「タコリ」が乗っている。子供のころ世の中とうまく折り合えなかった箱理をいつも助けてくれたタコリが、17年ぶりに再来したのだ。それとともに、平和だった箱理の家族と仕事に波乱が生じはじめて・・・。個性豊かな登場人物の織り成すドラマを温かく、ときに切なく描く魅力作。