「ブルータス、お前もか」――独裁者の誕生をおそれてシーザーを倒した高潔の人ブルータスは、たちまち遠謀深慮の冷徹な政治の流れに飲み込まれてしまう。苦悩するブルータス、ブルータスを追い詰めるアントニー、いとも簡単に煽動される群衆など、シーザーをめぐり、さまざまな人間模様が交錯する。シェイクスピアの波瀾万丈ローマ史劇の傑作。