天使の肖像と評判の絵画を描く男―アモンと、そのモデルルシファー。二人の心には互いに癒せぬ、疵があった。やがて、肖像画に魅かれた写真家の鷹取恭平が現われた事で、二人の現実が微妙に変化していく。描かれた肖像を魔物と評し、ルシファー自身に執着を見せる彼のレンズはルシファーの魔性を写し取り、封じた過去を暴き出すのだが…。