かつてクラシックバレエ界で名を馳せていた伶は、膝の故障が原因でタンゴダンサーへと転向する。伶にタンゴを教えこんだのは、南米で日系三世として生まれた暮林だ。官能的なタンゴの調べと暮林の柔らかな束縛に、伶は流されるままの日々を送るしかできない。だが、若さと情熱が溢れるヴァイオリニスト・弓原とのドラマチックな出会いが、伶の気持ちを揺さぶるようになり…。