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2024/02/21
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臨死体験で明かされる宇宙の「遺言」

著者名: 木内鶴彦
作品詳細

新しい星を発見するのには、季節、時間、年代にそれぞれの星とそのときの天体の状況を総合的に判断するという緻密な計算が必要になります。膨大な仮定、それを一つずつ検証していくという地道なデータ作業の積み重ねです。しかし、もともと理系の人間である私にはそれは苦ではなく、むしろ、科学的に一つずつ積み上げて検証していく、解明していくということは当然のことであり、それができないことは口にしてはいけないと考えていました。ですから、「臨死体験」という自分に起きたことは、自分の理解の範ちゅうを超えるものであり、自分の中でそれをどう受け止めて消化すればいいのか、途方にくれるものでした。臨死状態になるたびに体験してきた知見は膨大なものになり、いまなお、それは記憶の底から無意識のうちに蘇り、日々新しい気づきや発見につながっているほどです。じつは私は昨年、助かる確率が二五パーセントという重篤な病いに倒れました。初めて臨死体験をともなわない重篤な病でした。この状況に際して、私は死ぬのは少しも怖いと思いませんでしたが、自分の肉体がもうボロボロであることを知りました。肉体にはかぎりがあります。私が見てきたこと、わかったこと、伝えるべきことはすべて伝えていかなければ、という思いが日々強くなっていくのを感じました。(「はじめに」より)

出版社:扶桑社
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