海賊”鄭家”の頭をつとめる母の迎えによって、平戸から大明国へ渡った福松。鄭家は、割拠する海賊や東インド会社を下して東アジアの海を支配するが、清軍の侵攻により明は滅亡の危機に。新皇帝と明の復興を目指す福松は、その功による名誉ある姓名を与えられ、さらに大きな野望に燃えるが――明日をも知れぬ海賊が、どこにもいられぬ者たちのために戦う。「国性爺合戦」のモデルとなった英雄・鄭成功を新たな形で描く。