日産自動車の“病巣”に切り込む記録小説、緊急復刊!かつて日産自動車に君臨し“天皇”と畏怖された男・塩路一郎。組合員二十三万人の労働組合の総帥として、社長人事に影響を及ぼし、経営を歪め、社内紛争を長引かせる一方、豪華クルーザーで遊び、愛人を囲い、私利私欲を極めた。なぜ彼は権勢をほしいままにできたのか。大企業の病巣に切り込む迫真の実録小説。自動車労連会長にして、社長人事をも左右した男の正体に迫り、同社の企業体質を炙り出す。