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2024/02/21
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人間タワー

著者名: 朝比奈あすか
作品詳細

小学校の組体操問題を背景に、親、子供、教師などの思いを細やかに描き出す。 バツイチの雪子は息子の運動会で小学校へ出かけるが、伝統の種目「人間タワー」を見た時、心の底に封印していた小学校時代のいじめの記憶がよみがえり……。(表題作)人間タワーとは、日本中の多くの小学校の運動会で花形競技とされてきた器械体操の延長形。その危険性から新聞などを賑わせ中止を決めた自治体もありました。本作は東京のとある小学校を舞台に、この人間タワーをめぐる人間模様をさまざまな視点から描き、社会のひとつの断面を明らかにしていきます。著者は群像新人文学賞を受賞して小説家デビューしましたが、純文学の枠にはまりきらない活躍を続けています。いつも現実社会の動きの中にテーマを見つけている作家です。人間の負の面や不穏な空気を扱いながら、いつもどこかに爽快な風を感じさせるところが、朝比奈さんの稀有な魅力ではないでしょうか。

出版社:文藝春秋
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