芥川賞作家が漫画家になった!27年間続けた教員を辞めた。これで小説を書く時間はたっぷりできたはずなのに、惰眠を貪るばかりで、執筆は一向に進まない。書けない日常から、思考はいつしか逃避をはじめ、気づけば異界の入口へと招かれていた。うさぎのうーちゃん、巨女、仕事ぶりを見張る謎の男。締切と逃走。労働と国家。作家の日常と足取りをたどるうち、深遠なる世界に足を踏み入れる、つげ義春的漫画作品。