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2024/02/21
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逆転の大中国史 ユーラシアの視点から

著者名: 楊海英
作品詳細

視点を北京からユーラシアに移すと、歴史は違って見えてくる。「漢民族」という「民族」が古代からいて、黄河を中心に文明を広げていった・・・。現在の中国でも、日本でも、そう信じられている。しかし考古学的、言語学的な証拠によれば、そもそも「漢民族」とよべるような人びとはいなかった!「逆転の中国史観」によって洗脳をとくと、現在の中国の問題も鮮明に見えてくる。南モンゴル出身の文化人類学者による、最新の考古学、文化人類学、言語学を駆使した、まったく新しい歴史書。【目次】序 章 中国の歴史を逆転してみる第一章 「漢民族」とは何か 漢民族の考察から、中国という「中心」があり、ユーラシアという「周辺」がある、という世界観がなぜこれほど強固な力をもちえたのかを導きだす。第二章 草原に文明は生まれた 古代における人類の移動の、北方経路に関する最新の成果をしめしながら、遊牧民が創造した文明を概観する。第三章 「西のスキタイ、東の匈奴」とシナ道教 六百年以上にわたってユーラシアの東西で活躍した匈奴=フン族の歴史をたどり、シナ中心史観のなかの漢王朝の宗教思想と比較する。第四章 唐は「漢民族」の国家ではなかった 鮮卑拓跋系国家が繁栄していたころにユーラシアで展開されたテュルク化とイスラーム化について概説する。第五章 三つの帝国が鼎立した時代 「少なくとも中華と同格だった」キタイ(契丹)とタングート(大夏)、そしてモンゴル時代の歴史と文化をえがく。第六章 最後のユーラシア帝国、清 満州人の清朝がシナを併合してユーラシア東部最後の帝国として登場するドラマをのべ、そこから「民族」に変身していく現代につなげる。終 章 現在の中国は歴史に復讐される 自己中心史観の中国は古代から世界と相性が悪いだけでなく、今後も国際社会と調和がとれる体制に変身できない性質について分析する。

出版社:文藝春秋
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