社内の派閥争いに敗れ、やる気をなくした55歳の会社員・松田寛之。夏休みに、青森のねぶた祭りを見に行くが、勇壮なねぶた灯籠の向こうに、かつての不倫相手と瓜二つの女性を発見する。翌日、その女性と再会した寛之は、彼女が不倫相手だった常磐由季子の娘、藍子であることを知る。由季子と別れて以来、女性を愛することに及び腰だった寛之だが、藍子に対して、久しぶりに心のときめきを覚える。書き下ろし回春抒情ロマン。