警視庁六方面管区―綾瀬署にある失踪課の面々は、どうしようもないクズばかり。ひねくれ者や役立たず、警察のお荷物のような男達に、ついたあだ名は失踪課ならぬ「喪失課」。そんな彼らが偶然に出会った小さな事件の数々は、じつは大きな陰謀につながっていたのだ。ある夜、突然町が消滅!? 裏で暗躍する謎の男『SAKURA』の目的は、いったい何なのか。国中がバブルに浮かれていた1990年日本の、ほんとは起こっていたかもしれない物語。山田正紀が描く、洒落たスタイルのネオ・エンタテインメント。