「草どん、昔話をきかせてくれろ」どこからともなく現れた子狐は、目の前にいた草に話しかけた。物語をせがむ子狐に負け、草どんな重い口をひらいた。それは我々人間が存在する前の話にまでさかのぼる。日本各地の民話を、朝井まかてが実際に聞き歩いた。昔話に新たな生命が宿る!