無久路草平は即身仏や古墳の研究家として知られているが、ミイラや非業の死をとげた被害者の声を聞くことから、全国の警察の特殊コンサルタントをひきうける“死に神探偵”だ。奥只見のスキー場で、若い男女が猟銃でうたれ、とり出された女性の内臓が死体の側に並べてある凄惨な殺人現場に出くわした無久路は、死に際の残存意識を念写し、捜査の手を異界にまでのばす……。連作サスペンス。