著者名:
小野寺史宜 | |
『ひと』まち』に続く新たな感動作、誕生!妹が、怪我を負った。案外面倒な兄なんだな、おれはーー。家族と、友と、やりきれない想いの行き先を探す物語。友がいて職場があって、ひとが築く、まち。その中に暮らす我が家。近くて遠い、家族。社会人三年目の三上傑には、大学生の妹、若緒がいた。仲は特に良くも悪くもなく、普通。しかし最近、傑は妹のことばかり気にかけている。傑の友だちであり若緒の恋人でもある城山大河が、ドライブデート中に事故を起こしたのだ。後遺症で、若緒は左足を引きずるようになってしまった。以来、家族ぐるみの付き合いだった大河を巡って、三上家はどこかぎくしゃくしている。教員の父は大河に一定の理解を示すが、納得いかない母は突っかかり、喧嘩が絶えない。ハンデを追いながら、若緒は就活に苦戦中。家族に、友に、どう接すればいいのか。思い悩む傑は……。
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