著者名:
適菜収 | |
「徒然草」は過激な思想書だった! 世をはかなんだ老人が書いた退屈な古典――。『徒然草』をそんな風に思っていないだろうか? それは大間違いだ。 作者の兼好法師は「腐った世の中と戦え」と叫んでいる。兼好は言う。「世論に流されるな! 」「高を括るな! 」「知ったような顔をするな! 」「不安に支配されるな! 」「常識を疑え! 」と。いくら知識があっても過ちを犯すのは今も昔も同じ。そこで重要なのが「見識」だ。『徒然草』には兼好法師の見識力の高さが至るところに見られる。 急速にデジタル化が進む現在、人間関係も言論でも本質が見えにくくなった。そんな時代だからこそ、改めて『徒然草』から学びたい。
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