編集プロダクションの女社長は自殺した友人が最後に泊まったペンションで奇妙な夜を過ごす……(「岬へ」)。送別会の幹事だったOLは、誰かの忘れ物として上着を預かるが、それを着ていた出席者が存在しない……(「カーディガン」)。日常と隣り合わせの、死者と生者の幽かなつながりを描き出す、珠玉の幻想怪奇小説集。【目次】岬へ/座敷/幸福の家/同居人/カーディガン/ぬばたまの/還る/あとがきにかえて