不慮の事故により、両親を失い両足の自由をなくした兄を持つ杏奈。兄の指示で生命保険で手にした莫大な財産を友達や街中の不幸な人々に配り歩くようになるが、担任の先生に安直に大金を渡すことが本当の意味で当人のタメになるのかと諭され…。「幸福の王子」を題材とした表題作ほか、過剰束縛の不自由な友情、美への執着、とまらない食欲、恐ろしい嫉妬、いじめの連鎖etc.家族が怖い、友達が恐ろしい…平穏な日常を崩壊させる人間のエゴイズムを巨匠・関よしみが描く!