時は元和二年。豊臣方が徳川家康に滅ぼされてから一年が過ぎようとしていた。そんななか、敵に襲われ記憶をなくしたひとりの男がいた。その男の名は“黒い風”と呼ばれる忍者・小月風乃進であった──。表題作他、甲賀忍者の活躍を描く『忍びの影』、「別冊マーガレット」に掲載された『ゆか』、仇討の非情な世界を描いた『ある対決』、血を分けた親子の死闘を描く『風を斬る』、全5作を収録した時代活劇短編集!!