「君のカラダはいやがっていないよ?ほら、うるおってきたよ…」明治10年、東京――。私・琴音は芸者見習いをしています。あれは、水揚げの旦那さまが決まった矢先の出来事です…。あの日、私は忘れ物をとりにひとりお茶屋さんに戻った帰り道――ちょくちょくお座敷に呼んでいただけた、菫色の瞳の異国人・ネイサンに拐われて、屋敷に閉じ込められてしまいました…。どうして…こんなことになってしまったの…。