時は平安末期、女帝でも帝の母でもない、一貴族の娘が己の美貌と才知を持って権力を手に入れた高階栄子という女性がいた。夫、平業房の死後、後白河法皇の寵愛を受け、後に中国の“楊貴妃”にたとえられるほどの権勢を誇った女性政治家を描いた大長編歴史ロマン。