夫を愛しているのに、形だけでも離婚しなくてはならなかった美喜子。愛する先輩への想いを胸に、山奥の田園まで担当作家の原稿取りに赴く麗子。流され傷つき、迷うだけの街。濡れた舗道、飛沫をあげながら走りだす。通りの向こうから心が叫ぶ。「だれかに愛されたい!」離れては、また求め合うさまざまな愛の形。