しがない商社マンの巻原千代太は、正月早々、珍なる光景を目撃した。なんと国電の中で高校生にいかがわしい行為を働いている痴女がいるではないか! それも絶世の美女ときている。こいつは使えるぞ、と直感、その痴女を尾けることにしたのが、そもそも千代太の運のつきはじめ。思えば趣味と実益をかねた“すけこまし稼業”への輝かしい第一歩だった。色と欲の両刀遣いで高処を目指す男の痛快出世譚。