治承三年―従者である有王は、鬼界が島に主である俊寛を訪ねていった。都落ちした気むずかしい主を気遣い、有王は献身的に尽くそうとする。だが、主はそんな有王をひどく邪険に扱い、まるで家畜のように彼を組み敷くのだった――。