逃げ込んだのは嘘の世界。違う名前、誰かへの言葉、本当なのは身体だけ…。自称図書館司書26歳の明日香さんとはメールで知り合った。誰でもよかった。翌日まぶたが腫れない様に、泣く時は涙を拭かない。そんな決まりができるほど泣き暮らす毎日に、私は疲れていた。中学からの報われない片想いに、揺るぐ自己の存在に、嘘だらけの毎日に…。だから、もう嫌になってしまったの。そして逃げ出した先に辿り着いたのが、この人だった…。