散歩の達人_2024年4月号
作品紹介: この沿線には、春のイメージが付きまとう。都心や大学へのアクセスは良好、落ち着いた住環境が整っていて、毎年この時季に新生活を始める人も多いエリアだ。駅前は再開発が進み、買い物する場所にも事欠かない。しかし、利便性と表裏一体の画一化の波が押し寄せているのも事実で、街の色をどんどん覆い隠しているようにも感じられる。そんな今こそ、あらためて自分の足で周辺を歩いてみてほしい。すると、商店街に残る老舗、文化人が暮らした薫り、農村を偲ばせるのんびりとした空気感、団地を駆け回る子供たちの姿など、パッチワークのように広がる本来の景色に出合うはず。そしてその中では、新しい色が地面から少しずつ顔を出し、空に向かって伸びている。やっぱり、この沿線には春がよく似合うのだ。 ※ 電子書籍の送受信データの容量が大きい場合は、パケット通信料が高額になりますので、パケット定額制サービスのご利用をおすすめします。 |