桜月夜に
作品紹介: 開業医の父と母の仲が険悪になり、祖母の家に連れられてきたぼく。夢と現実の間を彷徨うぼくの耳に入ってくる、不思議な歌声。そして、高窓の外で踊る手鞠。「ほんとに悲しいと、からだじゅうが痛いんだよ」。「〈よくない〉ことはないんだよ。してしまったことには」。祖母の言葉は、ぼくの心に染みる。「泣いて涙は どこへゆく」祖母が唄うと、「泣いて涙は 舟に積む」と歌声が帰った。そのときぼくは、高窓の向こうは仏壇の中なのだということを知る。手鞠歌から始まる幻想奇譚。 ※ 電子書籍の送受信データの容量が大きい場合は、パケット通信料が高額になりますので、パケット定額制サービスのご利用をおすすめします。 |
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