ロマンスの森(7)
作品紹介: 私の部屋の隅っこには、アルミのフレームにおさまった間抜けなバナナがいる。もう5年もずっと。引っ越しの時も連れて来た。おしゃれなインテリアを目指す私の部屋には邪魔なんだけど、捨てらんないのだ。美大に行ってた時、19の誕生日に耕ちゃんがくれた。A・ウォーホールへのオマージュだとかバカなこと言っちゃってさ。これを貰った頃は、耕ちゃんに恋してた。プレゼントが嬉しかった。その片想いの記憶が、このにせバナナに詰まってるから。そして現在、耕ちゃんは電気やガスが止まると私の部屋に泊まりにくる。一夜をともにするけれど、別に何も無い。でもそれが心地良かった。そんな時、耕ちゃんに恋人!?友達だって思ってたのにこんなにショックだなんて。 ※ 電子書籍の送受信データの容量が大きい場合は、パケット通信料が高額になりますので、パケット定額制サービスのご利用をおすすめします。 |
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