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2024/02/21
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90歳を生きること
著者名:童門冬二
権利元:東洋経済新報社
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作品紹介:

「思えば遠くへ来たもんだ」という歌があるが、まったく「思えば長生きしたもんだ」である。太宰治は「生れて、すみません」とか「恥の多い生涯を送って来ました」と言っていたが、私にもその感がある。フーテンの寅さんのせりふに「それを言っちゃあおしまいよ」というのがあるが、私はいまもその「おしまい」ばかりやっている。夜は自己嫌悪と自責の念で七転八倒、身もだえしている。講演の時に「ペンネームの童門は、ろくなことをしないので、ドーモスイマセンの意味です」と言って笑いを取っているが、そう言いながら「本心だ」と思うことがしばしばある。そういう繰り返しをしながらも私がしぶとく生きてきたのは、「いてもいいだろこんな奴」と、反省のたびにつぶやいてきたからだ。***本書は、90歳になっても「生涯現役、一生勉強」をモットーに作品を書き続ける歴史小説家が自身の体験をもとに描いた、年をとるほどに人生が楽しくなる痛快エッセイです。ワイシャツの袖のボタンをはめるのに20分かかる。前立腺肥大、白内障、脚力の衰え…、カラダのほうも不調が続く。後期高齢者ってつらいなあとつぶやきながらも、歴史だけでなく、市井の人々からも学び続ける「生涯現役、一生勉強」の姿勢に、後期高齢者でなくても、毎日をたくましく生きるヒントがもらえます。「生涯現役、一生勉強」──、学ぶことがあるから人生は面白い。



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